大判例

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広島高等裁判所松江支部 昭和25年(う)203号 判決

原判決が引用した各証拠を精査するに、原判決が窃盜の既遂と認めた原判示銅線約二十一巻(八百五十五瓩)のうち被告人等が原判示倉庫外に運び出したのは六巻重量約二百四十四瓩であつて、他の十五、六巻重量約六百十一瓩は原判示倉庫内を移動したに過ぎないことは所論のとおりである。しかし論旨摘録の証人平野正雄及び相被告人原の原審公廷における各供述記載により明らかな如く被告人等は原判示倉庫内に入つて先づ銅線六巻を外に運び更に倉庫内の板の仕切りを破つて向側の倉庫から最初入つた倉庫の入口内側まで銅線十五、六巻を運んだというのであるから、右銅線十五、六巻についても右の程度の場所の移動があれば、被告人等の実力支配内に移つたものと認めるを相当とする。されば原判決が被告人等は原審相被告人花岡と共謀の上銅線約二十一巻を窃取したものと認定し窃盜既遂罪に問擬したのは相当であつて、所論のような事実の誤認は認められない。

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